社会福祉法人 誠光福祉会

“やりたかったこと”
“もう一度やりたいこと”
を私たちと


思い出の場所へのお出かけ

8月のある日、S様のご主人から
「ちょっと相談があんのや。」とお話がありました。
それは、「いつもお二人で宿泊していたホテルに、元気なうちに一緒に行きたいのやけど、お世話してくれるようなところ知らんか。」と言うものでした。

詳しくお聞きすると
「二人で泊まりたいが、お風呂に一緒に入れないから」という相談でした。
「私たちにも出来ることがある。」
そこで、S様とご主人の思い出のホテルに職員が同行することにしました。

2017年9月8日、
当日は真っ白なスーツに身を包まれ、お化粧をされ、イヤリングをして、職員や他の入居者様に「キレイですね。」と歓声を浴びるように見送られながら、ハイヤーで出発されました。
ホテルに着くとご主人が手続きをされていました。
その姿をS様は見守られていました。
私は「素敵なところに連れてきていただきありがとうござます。」というと
「いいですよ。どういたしまして。」と言われました。
その雰囲気は凛とされて、
S様の若いころのお姿をみさせていただいたようでした。
琵琶湖が一望できるホテルの大浴場に一緒に入り、その後ホテルのディナーを召し上がられ、少し前までの、S様ご夫婦の日常の一場面を楽しんでおられる様でした。


えんゆうの郷では、施設に入ったから出来ないのではなく、「今までの暮らし」を尊重し、ご家族様とも相談しながら、入居者様の夢をも叶えらえるようこれからも支援していきたいです。